■ お施餓鬼とお盆2003.8.24

 当山恒例の行事として8月10日10時からお施餓鬼の法要をします。お施餓鬼の起こりは、遠く、お釈迦様在世の頃に及ぶと言われています。その法の要とは、『今私たちが生かされているのは、ただに人間だけの能力に依るのではなくて、人間以外の他の一切と共に助け合い、励まし合っているからである』という事実を自覚することです。ですからお施餓鬼の主人公は「三界万霊」です。三界万霊とは過去・現在・未来の動物・植物・鉱物等々すべてが含まれます。こうした一切の存在のお助けがあって、今があるんだという、懺悔と感謝を促すのがこのお施餓鬼です。
それと「お盆」の行事もこのお施餓鬼には含まれています。「お盆」はウラパンナという梵語の音訳で「倒懸」と訳し、逆さ吊りの意です。つまり地獄での逆さ吊りの苦しみから逃れる方法を、お釈迦様がお説きになりました。それは「たくさんの僧を招いて、お経を読んでいただいて先祖様を供養し、同時に衆僧にも供養をする。その法要は修行の妨げにならない時に行いなさい」ということでした。そこで安居(一定の期間を決めて修行をすること)が空ける8月を選んで行われました。ですからお盆の主役は先祖様になります。
お施餓鬼の主役は三界万霊で、お盆の主役は先祖様ということです。この二つを一緒に供養するのがお盆の施餓鬼ということになります。しかしその要は「一切と共に生かされ、生かしている」ことへの自覚に変わりがありません。私たちは出来る限りの誠意と熱意を抱いて日々精進しているわけですが、誠意、熱意を尽くせば尽くすほど、「自らの力で生きている」などとは言えない大いなるものを感じるものです。その大いなるものを三界万霊と受け止め、ご先祖様と敬って、すべてに対して畏敬の念を抱いていく心を養うのです。これが懺悔であり感謝であり供養でありましょう。

平成15年8月23日 盂蘭盆の日


CGI-design